音声や映像などの信号に含まれるノイズを低減すること。英:noise reduction
弊社においての「ノイズリダクション」は、音声のバックグラウンドノイズを低減すること、または、それを実現するエフェクトを指すことが主である。
例えば、音声に小さな低い雑音が混入している場合に、ある周波数以下で一定のレベル以下の振幅の信号をカットするといった処理を行うことでノイズ音を低減することができる。また、バックグラウンドに一定の規則を伴ったノイズが混入している場合、ノイズ箇所を選択しその逆位相の信号を使いノイズ音を打ち消す、という方法もある。ノイズの種類によってそれぞれ適したノイズ低減の手法が異なるため、対象の特性にあった技術を選択する必要がある。また、複数の要因により異なるノイズが混入していることが多いため、それぞれに応じた複数段階のノイズ低減処理を行うことも多い。
注意しなくてはならないのは、本来必要な信号の一部がノイズの信号に一致している場合もあり、ノイズリダクションにより本来の信号の品質が低下してしまうこともある。ノイズのみを選択的に完全に消し去ることはどのような手法を用いても難しく、品質とノイズレベルのバランスを考慮してどの程度ノイズ除去を実施するか見極める必要がある。
混同されがちな言葉として「ノイズキャンセリング」があるが、これはヘッドホンやイアホンに搭載されている機能で、内蔵されている小さなマイクで周囲のノイズ音を集音し、それと逆位相の音をリアルタイムで発生させることで周囲のノイズ音を打ち消し、処理前に比べてクリアな音を聞くことができる、というものである。