近年では、WEBサイトのトップページ(特にサイト上部)に画像を表示するのではなく、動画を活用しているケースが増えてきました。
従来の常識でいえば、WEBサイトのトップページ上部にはユーザーにとって重要な情報を詰め込むことが当たり前です。いわゆるファーストビューでユーザーの興味を引くことで、下へとスクロールしてもらい、様々なWEBページへ誘導していきます。
そのため、この常識をもとに考えれば、動画を活用することはマイナス効果となり、ユーザーの興味を上手くひけなかったり下へとスクロールしてもらえない結果になるはずです。
[RELATED_POSTS]
ではなぜ、WEBサイトの背景に動画を使用するケースが増えているのでしょうか?今回はその理由と、いくつか参考になる事例をご紹介します。
背景動画を利用したWEBサイトが効果的な理由
理由1.「ファーストビュー神話」は絶対ではない
ファーストビュー神話とは先述した、WEBサイトトップページ上部にてユーザーが最初に目にするであろう場所に、ユーザーにとって重要な情報を詰め込んで興味を喚起することです。
WEB業界では長らく、こうしたファーストビュー神話が当たり前とされており、大方のWEBサイトではトップページ上部に重要な情報を掲載するような作りになっています。
しかし、最近になってこのファーストビュー神話が絶対ではなくなっているのです。その理由は、ユーザーにとって「画面をスクロールすること」が面倒な作業ではなくなってきている、ということです。
数年前からパソコンで使用するマウスにはスクロールホイールが付属していることが当たり前で、ノートパソコンにいたっては端末自体に付属されたトラックパッドを使用することで、簡単に画面のスクロールができます。
そのため、ほとんどのユーザーがWEBサイトへ訪れた際に、そのまま離脱するのではなく画面を下へスクロールしたり、いくつかのリンクをクリックするようになりました。これは、必ずしも重要な情報をファーストビューで伝えなくてもよいことを意味しています。
ファーストビューで興味を喚起したりインパクトを与えることは確かに大切です。ただし、それは絶対ではなく、むしろ表現の幅を広げることで、より深いメッセージを届けられるケースが少なくありません。
理由2.デバイス多様化によるデザインのシンプル化
WEBサイトを制作したりリニューアルするにあたって、レスポンシブデザインを採用する企業が増えています。レスポンシブデザインとはユーザーが使用しているデバイスの画面サイズやブラウザに応じてレイアウトが調整され、異なるデバイスやブラウザでも同じデザインのWEBサイトを閲覧できる技術です。
レスポンシブデザインがWEBサイトの主流になっている理由は、デバイスの多様化です。総務省が発表した「平成29年版情報通信白書」によると、端末別インターネット利用率はパソコンが58.6%、スマートフォンが57.9%と、スマートフォンがパソコンの利用率に迫る勢いを見せています。
そのため、WEBサイトを制作するにあたってスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに向けたデザインは無視できない存在であり、かつパソコンと同じエクスペリエンス(体験)を与えるためにも、レスポンシブデザインが注目されているのです。
このように、デバイスの多様化によってレスポンシブデザインが注目され、必然的にWEBサイトデザインのシンプル化が起きました。従来よりも少ない枠組みの中で、企業のメッセージを届けたりWEBサイトの役割を果たすために、テキストや写真よりも圧倒的な情報量を持つ動画が注目されているのです。
理由3.テキストよりも多くの情報を伝達できる
動画というコンテンツが持つ情報量はすさまじく、よくテキストや写真と比較した情報量が紹介されています。どれくらいの情報量を持つかというと、米国のエクスペリエンスデザイン会社であるbtraxによれば、動画が持つ情報量はWEBページに換算すると3,600ページ分もあるそうです。
引用:btrax「動画マーケティングの威力が伝わる統計と動画作成5つのポイント」
この圧倒的な情報量の多さはやはり動画の強みです。WEBページを「訪れたユーザーにはできる限り短時間で興味を喚起して、メッセージを届ける必要があります。そのため動画はWEBサイトに掲載する最適なコンテンツなのです。
以上のように、WEBサイトの掲載する背景動画には様々な効果があり、年々注目が増しています。ただし、掲載する動画には注意が必要です。企業が求める効果に沿った動画でなければ、それが逆効果となってWEBサイトの目的を達成できない可能性もあります。
WEBサイトに背景動画を上手く活用するためには、良い提案と高品質な動画を作れる制作会社に出会うことが大切です。
WEBサイトに背景動画を利用した事例 3選
≪ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社≫
ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社は日本最大級のEMS(電子機器受託製造サービス)を展開する企業です。同社のWEBサイトトップページでは、日本国内外にある各工場を、それぞれ空撮で撮影した動画を掲載しています。
外観の清潔さから、WEBサイトを訪れたユーザーにまず信頼感を与えるような作りになっており、隣接しているリンクで他の動画へ誘導しています。
「背景動画」ではないものの、シンプルな動画をWEBサイトに掲載した良い事例です。
≪サントリー≫
清涼飲料水や洋酒およびビールなどを製造販売するサントリーのWEBサイトトップページでは、「水と生きるサントリー」というコンセプトと共に、様々な映像を掲載しています。同社製品の水やお酒などを製造する職人の風景や工場内の風景、サントリーがスポンサーとなっているスポーツチームの映像など多岐にわたります。映像自体にストーリー性などはないものの、質の高い映像によって観る人を魅せつける作りになっています。
≪成田国際空港≫
成田国際空港公式WEBサイトのトップページでは、旅客機の離着陸や観光地の風景、空港内の風景などを移すことでユーザーの旅行に行きたいという欲を刺激する動画を背景として活用しています。動画には「日本と世界、街、人、モノ、想い、「つなぐ」成田空港。」というメッセージを添えています。
参考:https://www.narita-airport.jp/jp/
WEBサイトトップページに背景動画を
この機会に、皆さんが今後制作またはリニューアルするWEBサイトのトップページへの背景動画活用を、ぜひご検討ください。私たちヒューマンセントリックスは、皆さんのご要望に応じて様々な動画の提案をいたしております。WEBサイトトップページの背景動画制作の際はぜひご相談ください。
- トピック:
- 動画マーケティング
- 関連キーワード:
- 動画マーケティング
この記事に関するサービスのご紹介
ブランディング動画制作
ブランディング動画サービスは、貴社の事業ミッションやビジョン、バリューを、動画を通じてお客様に世界観とともにお伝えするためのサービスです。動画を通じて共感とともに貴社のブランディングへとつなげることをお約束します。
詳細はこちら