静止画と動画、それぞれの特徴と期待できる効果

 2020.02.06  2023.07.31

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動画コンテンツの有効性が広く認められるようになり、今では広告出稿の際に動画を選択肢に入れる企業が増えています。動画には他のコンテンツにはないメリットがたくさんありますし、訴求力が高いという面でマーケティングや教育として優れているのが主な理由です。

しかしながら、いついかなる時も動画という認識を持ってはいけません(動画制作会社がいうことではありませんが・・)。例えば広告領域では静止画やテキストで出稿する方が動画よりも良いケースもあるでしょう。

本稿では静止画と動画、それぞれどんな特徴があり、何が期待できるのか?分かりやすく解説します。

静止画と動画、それぞれの特徴と期待できる効果

静止画の特徴と静止画コンテンツの効果

動画と比較した際の静止画の特徴はやはり、簡単に(低コストに)作れるという点でしょう。静止画コンテンツを作成するのに必要なものは写真素材とテキスト、必要に応じてデザイン費用であり、写真素材も自分自身で撮影するのではなく、それを提供してくれるサービスを利用すれば素早くかつ簡単に調達できます。

写真素材を提供するサービスから広告としてアピールしたい商品やサービスのイメージにマッチしたものを選択し、適切なテキストを加えるだけで静止画コンテンツの完成です。広告出稿も素早く行えますし、複数の静止画コンテンツを用意してターゲットごとに表示する広告を変えることもできます。制作会社に依頼した場合でも、動画コンテンツ制作と比べると一般的には低コストになります。

<静止画コンテンツの具体的な効果>

では、実際に静止画で作った広告を出稿することでどのような効果が期待できるのでしょうか?

まず、静止画コンテンツはそこに表示されている内容がすべてであり、動画コンテンツのように視聴する必要がありません。そのため、ターゲットに伝えたい情報をダイレクトに訴求する効果が期待できます。届けたい情報量が少ないほどターゲットにそれが伝わりやすくなるので、瞬間的に情報を伝えたいというときに効果を発揮します。

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そして、CPC(Cost per Click:1クリック単価)を安く抑えられるのも静止画コンテンツに期待できる効果です。CPCは、静止画コンテンツがターゲットに表示されて、クリックされるごとに発生する単価のことを指します。CPCは当然安いほど良いですし、静止画コンテンツのCPCは動画コンテンツよりも一般的に安くなります。

ただし、CPCだけに着目して広告出稿するコンテンツを選ぶのは危険なので注意しましょう。どんなにCPCが安くても、結局は最終的なCPA(Cost per Acquisition:顧客獲得単価)が高ければ意味はありません。CPCばかりに気を配られると、本質的に大事な部分を見落とすことになるので、CPAやその他の指標も含めて総合的に判断することがポイントです。

動画の特徴と動画コンテンツの効果

動画の最大の特徴と言えば、やはりその情報量にあります。1分間の動画には、180万の言語またはWebサイト3,600ページ分の情報量が詰まっていると言われています。しかも、それらの情報は視覚的、聴覚的に脳に伝わってくるため、本当にWebサイト3,600ページ分を一気読みするよりも情報整理が行いやすく、記憶として残りやすい特徴があります。

制作コストに関してはやはり静止画コンテンツよりも高額になるのは、動画という性質上当然なので、コストで比較するのは避けるのがベターです。動画コンテンツの制作には制作会社への依頼、ディレクション、撮影、編集などさまざまな工程が必要なので、必然的に人件費がかかってきます。制作を内製化するケースもありますが、マーケティングとして高い効果を発揮するような動画コンテンツはやはり制作会社に依頼することが多いでしょう。

<動画コンテンツの具体的な効果>

動画コンテンツは昨今のユーザーとのエンゲージメント(繋がり度)が非常に高い傾向があります。毎日、何らかの動画を視聴するユーザーは年齢層を問わず多く、スマートフォンが普及しきった現代では動画は私生活の一部として溶け込んでいます。そのため、動画コンテンツでの広告出稿に抵抗感を示さないユーザーが増えており、視聴されやすい環境が整っています。

そして動画は、ターゲットの印象に最も残りやすいコンテンツです。動画は視覚的・聴覚的に訴求する力があるため、静止画コンテンツやテキストコンテンツに比べると訴求力はかなり高くなります。以前は動画コンテンツによるコンバージョンは難しいという認識がありましたが、今では動画配信技術が発達し、動画コンテンツからそのままコンバージョンされるケースも多くなってきているのも大きな追い風です。

更に、動画は静止画と違って動きを加えてさまざまな説明を行えるのが利点です。部品構成が複雑な商品や、実際に動かしてみないと分からないような商品を広告でアピールしたい場合、動画コンテンツを使えばそれらを細部まで紹介することができます。また、そのままを表現しますので嘘偽りない(疑われずらい)印象を与えられることも動画のメリットといえるでしょう。

動画コンテンツの効果を統計的に捉えると、動画を見た後の商品購入率は64%アップし、90%のユーザーは商品に関する動画がある方が、意思決定がしやすいと感じています。

出典:btrax『動画マーケティングの威力が伝わる統計と動画作成5つのポイント』(https://blog.btrax.com/jp/video/

静止画コンテンツと動画コンテンツの使い分け

ここまで静止画コンテンツと動画コンテンツの効果についてご紹介しました。今回皆さんにお伝えしたかったのは、どちらのコンテンツが広告的に優れているかではなく、広告出稿の目的やターゲットに伝えたい情報によって出稿するコンテンツを変えていくことが広告成功のポイント、ということです。

具体的にどういった使い分けをするかというと、まず静止画コンテンツの場合は「情報量が少ない」「コストをできる限り安く抑えたい」「広く認知拡大してほしい」といったニーズがある際に優先的に検討します。ターゲットに伝えたい情報が1枚の静止画にまとめられる場合や、より多くのターゲットに届いて欲しいといった場合は、やはり制作が簡単かつ内製化もしやすい静止画コンテンツが最適でしょう。

動画コンテンツを優先的に検討する場合は、「伝えたい情報量が多い」「ブランディング効果を狙いたい」「商品を細部まで紹介したい」「コンバージョン率を大幅に高めたい」などです。動画コンテンツは制作に時間とコストがかかりますが、その訴求力はやはり静止画コンテンツの非ではありません。また、最近では多くの動画配信プラットフォームにて、動画からそのまま商品購入やWebサイトに移動できる機能が備わっているため、動画コンテンツから直接コンバージョンを狙うことも可能です。

こうした使い分けをすることで、広告出稿にかかる費用を最適化しつつ、高い広告効果を生み出すことができます。静止画も動画も、コンテンツとして素晴らしい特徴をもっています。それらの特徴を深く理解した上で、それぞれの効果を最大限に引き出せるように戦略を立てることが、これからの広告成功の秘訣と言えるでしょう。

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