映像の常識でなく、ビジネスの常識で考える
会社をお客様に説明する・・・50年以上も前からあったのが紙、冊子、カタログでの説明です。私が駆け出しだった80年台後半から90年代前半は、重いカタログを数セット、必ずカバンに詰め込み、営業活動をしていました。
そして、1993年のインターネット革命と、ブラウザ技術の発展と浸透によって、企業がホームページを立ち上げ始めました。その動きは瞬く間に広がり、2000年に入ると、商品・サービスを持っている企業であれば、ほとんど、自社のホームページを持つようになりました。
おかげさまで、営業のカバンの中も、カタログから、ノートPC、そしてタブレットと。だいぶ軽くなってきました。
ちなみに、2016年版中小企業白書によると、資本金1億円以上の大企業は約1.1万社。間違いなく、全ての企業が、カタログとホームページを持っています。そして、中小企業は約380万社。こちらも、よほど特別な事情がない限り、カタログとホームページの両方を持っていると思います。
それに比べると、会社紹介動画は、まだまだ一般的な手段とは言い難い状況です。あくまでも、私がネットサーフィンしながら、任意に抽出した50社を対象とした割合になりますが、会社紹介動画については、大企業で30%前後、中小企業に至っては、10%以下の導入割合ではないでしょうか。
動画には、カタログとホームページとは比べ物にならない圧倒的な情報量があります。だから、近い将来、カタログとホームページについで、動画は第3の企業紹介手段になりうるはずと考えてます。
さて、ヒューマンセントリックスが創業した当時、会社紹介動画は、本当に一部の、特別な会社にしか導入されていませんでした。ですので、お客様の要望を形にしていくうちに、徐々に企業紹介動画のメソッドが固まってきたのです。
ヒューマンセントリックスが動画ビジネスを始めたきっかけは、ずばり、お客様から希望される動画サービスを提供する会社がなかったからです。このコラムでは、ヒューマンセントリックスの会社紹介動画のコンセプトの柱となっている創業当初の話をご紹介して、今回のテーマである会社紹介動画の成功ポイントについて、つなげていきたいと思います。
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2004年の創業時、会社紹介や、製品サービスを、動画を使って、拡散したいけれど、それを実現しようとすると、びっくりするような金額がかかってしまう・・・製品紹介カタログと同じように、現場担当者でも決済できる50万円くらいの予算で何とかできないか・・・そんな相談を、福岡で上場したITサービス会社の製品企画部長より受けました。そのことがきっかけで、動画プレゼンテーションというサービスが生まれました。
会社や製品サービスに強い想いのある、経営者や製品開発者にプレゼンテーションいただきます。そのプレゼンテーションにあわせて、パワーポイントや資料の一部を、動画上に貼り付けていく手法です。熱量のある話と資料が同期し、非常に説得力のある動画となりました。
当時、動画と言えば、特別な領域でしたが、それを50万円程の予算で制作できるということで、次から次に動画制作のお話をいただきました。10件程対応したところで、本格的に映像の勉強をしようと思い立ち、クリエーター専門学校の夜間特別講座を3か月間受講しました。
当時の先生に、ヒューマンセントリックスの動画プレゼンテーションを見せたところ、「そもそも映像とはそうでない」「そんな品質でよく商売やってるな」と全否定されてしまいました。まず、照明がなってない、映像が綺麗でない、素人にプレゼンさせて見た目がよくない等々、先生方の意見は辛辣なものでした。
当時の先生曰く、「そもそも、企業PVは、12分~15分ほどの構成で作るもの」。授業でみせられた映像は、NHKの報道特集のような、かなり重厚なもので、予算はやはり300万円~500万円くらいということでした。なるほど、専門学校でオーソドックスな企業PVの制作の仕方を学んだら、確かに、似たような構成とテイストと価格帯になっていくと思いました。
その後、3年くらいは「ヒューマンセントリックスさんは、映像の常識をわかってない」などと、広告代理店の方や大手プロダクションのディレクターの方より、何度も言われていました。そもそも映像とは、お客様にとってが活用しやすいものと教えてくれる人は、誰もいませんでした。
あれから14年。今では、1,300社を超える企業の皆様に、企業紹介動画などをご提供させていただくまでになりましたが、裏を返せば、お客様のご要望を他の制作会社がやらなかった手法でビジネス化した結果です。
いよいよ本題に入ります。動画制作会社が10社いたら、1社だけ全く違うアプローチと言われる、ヒューマンセントリックスが考える企業紹介動画の成功のポイントを3つの視点よりご紹介いたします。
大手企業の悩み 〜企業活動の中で活用できる動画〜
日々、多くの企業様より、ご相談をいただいています。お話を伺っていると、有名タレントを使ってテレビコマーシャルを次から次に出している大手企業には、共通の悩みがあります。
当然、全国放送ですので、1本当たりの動画制作費が、数千万円から数億円をかけるのが普通の世界です。ただ株主総会や展示会で利用する企業紹介動画となると、そんなに予算をかけることができません。テレビコマーシャルをお願いしている広告代理店や、プロダクションに相談すると、かなりの金額になると、皆さんが口を揃えて言われます。
BtoB企業に特化した動画制作会社は意外に少なく、テレビ系プロダクションから派生して企業PVも制作します、という会社が世の中に多いようです。
ヒューマンセントリックスでは、最初の打ち合わせから、価格を明確にしています。
企業の代表者などが熱量をこめた動画プレゼンテーションであれば、18万円から30万円。アニメや企業からご提供いただく資料素材、さらには映像素材を中心した企業紹介動画であれば50万円から100万円。企画・構成もしっかりと入れて、撮影・編集、場合によっては海外撮影まで対応する企業紹介動画であれば、120万円から350万円。
1本350万円を超える企業紹介動画は、ヒューマンセントリックスでは対応していませんともお伝えいたします。
2年〜3年ご利用いただき、新しい工場ができたら、そこの撮影をして、
修正版を安価でご提供します。「動画制作プロダクションは多く知っていますが、このような話を最初にするのは、ヒューマンセントリックスさんだけです」と良く言われます。「もう少し、早く出会いたかったです」と最高のお言葉もいただきます。
ヒューマンセントリックスサービスのコンセプトが、「作品をつくるのではなく、企業で活用できる動画を提供する」であり、それを愚直にお伝えしている結果、生まれてくる実績が、ユニークな存在として際立っているのだと思っています。
こちらで「動画制作・映像制作サービス」にもご参考にしてください。
状況に応じた制作手法 〜いろいろな制限を超える手法〜
会社紹介動画について、様々な角度からご相談をいただきますが、それに対する答えはシンプルです。「どんな状況でも、必ず対応できます」いくつかの実例を、ここで、ご紹介します。
予算と納期が限られている
一番多いご相談です。予算については、様々なご要望について対応できますが、納期については、最も時間がかかるのは、ヒューマンセントリックス側でなく、お客様側の調整や確認だったりします。
この場合、会社案内のカタログの内容を動画化するような提案をします。もちろん、ヒューマンセントリックスが取引をしている企業のほとんどは、会社案内のカタログを持っています。その制作を行った時、多くの時間と労力を費やして、社内の確認、承認を取っていると思います。すでに確認と承認が取れているキーワードや、利用されている写真素材を使い、カタログだけでは訴求できないような、動画独特な表現で印象に残る会社紹介動画に仕上げていきます。
現場での撮影ができない
大手化学メーカーさんの会社紹介動画の相談で「現場での撮影ができない」という条件がありました。化学メーカーという特質上、工場現場での撮影の承認に多くの手間と時間がかかってしまうという理由からでした。動画の企画を社内で取りまとめている担当者の方は、様々な部署から、協力を取らないと成り立ちません。だから、社内に対して、相当な神経を使います。
さて、このような条件では、会社案内のカタログと、アニメやCG、そして、有料の素材映像で動画に仕上げていきます。日本の大手メーカーは、工場が海外にあったり、製品を海外に輸出したりと、グローバルでのビジネスが前提となっています。実際に海外での撮影ができない場合など、素材映像を効果的に使って解決できます。素材映像の中には、多国籍をイメージするものがとても多くあり有効に利用できます。素材映像の上に、アニメやCGを施すことで、企業紹介動画をよりわかりやすく訴求できるような動画に仕上げています。
3DCGもゼロから作るというより、有料の3DCG素材を活用して、全体の構成の品質を上げたり、より解りやすくするための手段として、表現していきます。
会社紹介動画を徹底的に再活用 〜費用対効果を高める〜
会社紹介動画の最適な尺(再生時間)は5分ほどです。ただし、お客様のご要望により、10分前後で提供することもあります。そして、基本となる会社紹介動画をベースに、少し手を加えることにより、様々なシーンで再活用できます。主な利用シーンをご説明いたします。
Webサイトで
Webで活用いただく場合は、必ず、ショート版をご提案します。基本となる5分版があれば、それをベースに、2分前後のショート版として 再編集します。アクセス数を確認すると、間違いなくショート版の方が多くなるからです。
また、Web用に編集したショート版は、営業の現場や展示会場など、顧客開拓の際、最初に紹介する資料として活用することもできます。
展示会で
ブースに展示する動画なら2分前後の長さが良いでしょう。ただ、セミナースペースを併設している大規模出展なら、セミナーとセミナーの幕間に、10分~15分に編集した動画を流す事があります。その場合、基本の企業紹介動画に加えて、トップのメッセージや顧客のインタビューを追加編集した映像をご提案しています。
会社説明会で
採用活動でも、動画の活用が広がっています。採用の現場で活用するには、会社紹介動画に、先輩社員のインタビュー動画を追加します。
会社説明会が始まる前から、動画を流しておけば、早めに到着した就活生たちの時間を無駄にすることなく、深いレベルで会社を紹介することができます。
受付横のデジタルサイネージで
お客様の出入りの多い受付周り。受付してから担当者が登場するまで、平均2分ほどかかります。デジタルサイネージで、動画を投影しておくことで、会社への理解を促進することができ、訪問されたお客様の待ち時間を有効に活用いただけます。既存のお客様、パートナー企業などに、新しい気づきを与える可能性もあります。
SNS広告で
テレビ広告や車両広告を出すより、気軽に低価格でターゲットを絞り込んでプロモーションする手段として、SNS広告があります。この場合、動画の長さは短いに越したことはありません。
基本の会社紹介動画があれば、それを30秒版に再編集して、SNS広告として活用いただきます。
過去の例として、テレビCMや車両広告、また、JリーグやBリーグ、Vリーグなどのスタンドビジョン広告としても再活用いただきました。
以上、ヒューマンセントリックスが会社紹介動画サービスを本格的に始めたいきさつと、その成功ポイントを、3つの視点よりお話しいたしました。今回も、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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