企業活動においてデモ動画を作成して活用すれば、各種の業務の強力な支援ツールとなります。特に商談の場で顧客に自社の製品やサービスの魅力を効果的に紹介できるため、営業活動にも大きく貢献してくれるでしょう。本記事では、デモ動画の多彩な利用シーンと活用のコツ、制作時の注意点について紹介します。
デモ動画とは何か?
デモ動画を企業活動でどのように活かせるのか、イメージが湧きにくいかもしれません。ここではまず、デモ動画の意味と概要、デモ動画の活用方法などについて紹介します。
製品・サービスを印象的にデモンストレーション
デモ動画とは、デモンストレーション動画の略で、デモンストレーションムービーやデモムービーと呼ばれます。デモ動画は、製品購入やサービスの導入につながるように、製品やサービスの概要や特徴をわかりやすく映像化したものです。
例えば、デジタルツールなどの多機能な製品は、パンフレットを提示して口頭で説明するよりも、実際の使用方法や操作手順を動画にすることでより視覚的により理解が深まります。簡単に持ち運べないような多機能大型機材の使用方法を説明したデモ動画を作成して、プレゼンテーションなどの営業に活用することも可能です。
動画の一般的な制作方法としては、ツールや機器の使用シーンを、キャプチャーもしくは撮影した映像素材に、テロップ・ナレーション・イラスト・図などを加えて、感覚的にわかりやすいコンテンツとして編集していくという流れを取ります。
製品の購入やサービス導入を検討する見込み客に、実際の使用イメージや、使用することによるベネフィットをわかりやすく示すことで、高い訴求効果が期待できるでしょう。多種多様な機能や多彩なサービスを紹介したい場合は、1本の動画にまとめて詰め込むのではなく、紹介したいポイントや機能別に短いデモ動画を分割して作成することも有効です。
目的に応じて制作される
ひと口に「デモ動画」といっても、使用シーンや目的によってさまざまなバリエーションが存在します。動画を見せたい相手によっても撮影方法や編集が異なり、「営業をかけたい取引先」「商品を購入した顧客」「自社の従業員」など、想定される視聴者によって内容はさまざまです。画一的な動画にならないよう、「誰にどのように見せたいのか」を意識して作成することが重要です。詳しくは、次章で紹介しましょう。
また、動画を見るシチュエーションも想定しておかなければなりません。例えば、営業担当者が顧客にタブレット画面を見せて、視聴してもらうという状況を想定するなら、「スマートフォンやタブレットなどの小さな画面でも見やすい動画」を目指して作成しなければなりません。
実際の活用シーンは?
デモ動画を作成する際は、実際にデモ動画が使われる状況をイメージして、「視聴者がどのような操作を行ってほしいのか」を明確化することが重要です。例えば操作画面の説明なら、予備知識のない視聴者でも使用方法に迷わないようにすることが、最重要事項になります。この場合なら、「どの箇所の説明をしているか」「どこをどのように操作したのか」がハッキリと認識できるよう、ハイライト機能などを使うと有効でしょう。
それでは以降、デモ動画の主な活用シーンを紹介します。
製品説明として活用
デモ動画は、商品を購入してくれた顧客に、紙や電子マニュアルの代わりに視聴してもらう方法があります。多機能であったり、複雑な機構を持っていたりする商品について詳しく説明しようとすると、紙マニュアルでは文字情報が過剰になってしまいがちです。結果、せっかくの機能を顧客に理解してもらえず、使いこなしてもらえない、という事態につながってしまいます。
しかし、映像として使い方を視覚化することにより、顧客は直感的に使用方法を理解できるようになるでしょう。また、気になる部分や手順が多い箇所は、顧客自身で、一時停止したり繰り返し再生したりしつつ、何度でも視聴可能です。
デモ動画は、自社サイトで公開するほかにも、YouTubeなどの動画サイトを利用して自由に視聴してもらう状態にしておくことも効果的です。顧客に、スマートフォンから手軽にいつでも自由に視聴しながら、自社製品を使用してもらえます。
顧客はインターネット接続環境さえあれば、時間や場所に関係なく、すきま時間に気軽にデモ動画を視聴可能になります。マイペースに、自社製品・サービスに対する知識を深めてもらえれば、さらなる購買行動へもつなげられるでしょう。
従業員用のマニュアルとして活用
社内システムやツール、オフィス機器の使用法などをデモ動画でマニュアル化して活用することも可能です。
デモ動画を用意しておくことで、例えば、新入社員や新たな部署へ配属されたばかりの人でも、ほかの従業員に説明を求めたり、取扱説明書を熟読したりすることなく、直感的に操作方法が理解できます。
また、社内研修や業務指導など、定期的な説明や学習が必要な場面でも、わかりやすく編集されたデモ動画を受講者に提供することで、自主的に効率よく学習してもらえます。デモ動画は、誰に対しても等しく同じ内容の教育を施せるので、公平性と共通性が担保され、教育にかけるコストも大幅に削減されるでしょう。
営業活動でも効果を発揮
営業活動では、取引先や顧客に対して、「自社の製品やサービスの魅力を伝えること」に注力することが多いでしょう。そこで、伝えるべき内容をあらかじめデモ動画にまとめておけば、口頭での説明を簡略化でき、その分、商談自体に集中力を傾けられるのです。このように、デモ動画は強力な営業支援ツールともなり得るでしょう。
一般公開用とは別に営業用として、多彩な機能を総括的に説明する、長めのデモ動画を作成するのも効果的です。「自社の製品・サービスにはどのような機能があり、それを使用するためにどんな手順・プロセスを踏むか」について端的に説明しつつ、「それを利用することによりどんなメリットがもたらされるか」というベネフィットを明確に提示しましょう。一貫した流れのストーリーを提示し、具体的な状況設定の下で、導入メリットを明確に理解してもらうことが重要です。
またこうした長めのデモ動画については、商談の場で視聴してもらう以外にも、「あらかじめデモ動画のURLを伝えて、都合のよいときに自由に視聴してもらう」という提示方法も有効です。大型の機器や移動困難な製品の売り込みにも、実物に代えてデモ動画を顧客に視聴してもらうことで、実際の使用イメージを捉えやすくなります。
まとめ
自社の製品やサービスの説明をわかりやすくデモ動画にまとめられれば、伝えたい要点が漏れなく網羅されると同時に、雰囲気のよい音楽や効果音、画像編集などを加えることで、より魅力的に視覚に訴えることが可能です。
操作方法の説明には、画面の切り替えなどのスピードにも考慮して編集しましょう。デモ動画の雰囲気が企業のイメージを左右する力を持つこともあります。より効果的なデモ動画を制作するなら、実績豊富なヒューマンセントリックスを利用してみてはいかがでしょうか。
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