「サービス紹介動画」は、企業のプロモーションや営業活動の効率化に効果的です。サービスの魅力を視覚的に伝えられるうえ、営業・展示会・自社HPなど、あらゆる場所で使用できる汎用性もあります。
そこで本記事では、企業の経営陣や営業・管理職の方向けに、サービス紹介動画のメリットや実際の導入事例、制作時のポイントなどについて解説します。
サービス紹介動画のメリット
多くが有形の「商品・製品」とは異なり、「サービス」は無形で、目にすることも触れることもできません。そのため、サービスの魅力を顧客に伝えるには、商品以上に訴求力を高める工夫が必要です。
「サービス紹介動画」とは文字通り、サービスの魅力を視覚的に紹介する動画のことです。実際の利用シーンを具体的にイメージしてもらいつつ解説するため、まるで今まさにサービスを利用しているかのような疑似体験を視聴者に提供できます。
例えば、このサービス紹介動画を営業活動に活用すれば、経験が浅い担当者でも正確にサービスの内容を伝えられるでしょう。タブレットなどで顧客に見せることで、顧客はサービスの内容を映像で捉えて理解し、担当者は商談に集中して取り組めます。もちろんホームページなどに掲載しておけばサービスに興味を抱いた潜在顧客に対しても理解を深めていただくことが可能になります。
以下はサービス紹介動画のメリットの一例です。
- 無形商材のイメージのしずらさをわかりやすく伝えられる
- サービスを短時間かつわかりやすく説明できる
- 利用イメージがつきやすく購買意識を高められる
- 営業活動を効率化・標準化できる
- 文字などに比べて訴求力があるのためユーザーに納得感を与えられる
このほかにも、あらゆる場面でサービスの魅力や価値を伝えられる点が、サービス紹介動画の最大のメリットです。
高クオリティなサービス紹介動画を紹介
サービス紹介動画には、サービスの種類や形態によってさまざまな種類があります。以下では、高いクオリティを誇るサービス紹介動画の例を3つ紹介します。
株式会社ラック
最初に紹介するのは、株式会社ラックが提供するサイバー保険付きWebアプリケーション診断サービス「ファースト」の紹介動画です。OEM向けに提供されているサービス紹介動画で、5分超というやや長めの尺で構成されています。
本動画の特徴は、当該サービスがなぜ必要とされているのかについて、映画のオープニングのような形でまとめ、なおかつ警視庁が公表しているデータを活用し、リアリティを高めている点にあります。サービスの必要性を端的にまとめつつ、警視庁という権威性を借りて説得力を加えているのです。
そのほかにも、最初は黒い背景画面で状況を伝え、そのあと白く明るい画面でサービス内容を伝えることで、「サービスによって問題解決が可能という」イメージ付けが行われている点も特徴的です。低いトーンのナレーションも、説得力と存在感を十分に与えています。
インパクトのある演出や目を引く工夫が随所になされており、営業ツールとしても活用できる動画と言えるでしょう。
https://www.humancentrix.com/works/casestudy-2012-009
サークレイス株式会社
次に紹介するのは、サークレイス株式会社が手掛ける「AGAVE」のサービス紹介動画です。同サービスは、海外駐在の赴任前・赴任中・帰任時の複雑な業務を一元管理するプラットフォームとして提供されています。
本動画の特徴としては、一般的には理解しづらい複雑な実行プロセスをわかりやすく紹介するため、可愛らしいイラストやアニメーションなどを用いてポップに表現している点です。アニメーションを取り入れる際に参考にしたい好例と言えます。
また、動画背景は会社のロゴマーク色である青と緑に合わせて作られており、2つの色をベースとして、各要素の配色も適切に行われています。企業のイメージを普及させつつ、わかりやすく伝えるという意味では、色使いも参考になるでしょう。
動画そのものは2分以内で完結しているため、実際の対面営業などにも活用可能です。総じて幅広い用途に使えるサービス紹介動画に仕上がっています。
https://www.humancentrix.com/works/casestudy-2009-006
シスコシステムズ合同会社
最後に紹介するのは、シスコシステムズ合同会社が提供するサービスの紹介動画です。動画の趣旨としては、「同社のサービスを導入することで、顧客企業が抱えていた問題がどのように解決したのか」という点を、顧客企業の従業員の方にインタビュー形式で語ってもらう動画となります。
動画内では現場におけるサービス利用シーンを挟むことで、疑似体験性を高めています。これには、サービス内容を視覚的にわかりやすく紹介するだけでなく、動画を見るだけでリアルな使用感を確認してもらえるメリットがあります。
動画は4分弱のロングバージョンと、1分半のショートバージョンの2種類が用意されています。これにより、さまざまなケースで利用できる汎用性をもたせつつ、視聴する動画を顧客自ら選んでもらうことが可能です。営業ではショートバージョンを使用し、自社サイトにはロングバージョンを掲載するという方法もとれるでしょう。
「お客様の声」や「レビュー」といった購買行動に大きく影響する要素を、動画というリアリティ・訴求力のあるメディアを活用して伝えている好例と言えます。
ロング:https://www.humancentrix.com/works/casestudy-1811-014
ショート:https://www.humancentrix.com/works/casestudy-1811-015
サービス紹介動画を制作するときのポイント
サービス紹介動画の作り方は企業によってさまざまで、非常に奥が深いものです。それゆえ闇雲に作ってしまうと、サービス紹介動画のメリットを十分に活かせないかもしれません。以下では、サービス紹介動画の制作時に押さえておくべきポイントを紹介します。
ユーザー目線でシナリオを作る
サービス紹介動画を作るにあたり、「ユーザー目線でシナリオを作ること」は基本中の基本です。常に「自分ごと化」していただけるようにすることがポイントとなります。
自社だけが満足する動画を作っても、自己満足で終わってしまうでしょう。そうではなく、実際にサービスを利用する顧客の立場になって動画を制作しなければなりません。自社の思いを伝えることも重要ですが、それ以上に大切なことは、「顧客にとってどのようなメリットがあるのか」をわかりやすく伝えることです。
ユーザー目線からシナリオを詰めていくことで、次項で紹介する動画の長さや目的も決まってくるため、より具体的にイメージしながら取り組みましょう。
用途・長さを定める
サービス紹介動画を制作する際は、「用途・長さを定めること」も重要です。サービス紹介動画をどのような状況で見せるか、また誰に見せるかなどによって、適切な動画の尺は異なります。
例えば対面営業であれば、短時間で端的に特徴を伝える必要があるため、1~2分程度の動画が適しています。イベント会場で流すものなら、少し尺が長くても問題ありません。自社HPに掲載する場合も、顧客はすでに興味があるからこそHPを訪れていると考えられるため、多少長めでも問題ないでしょう。
このように、用途が決まれば尺もある程度決まってきます。まずは、どのような場面で動画を使用するのかについて具体的に想定し、そこから動画の尺を検討していくのがよいでしょう。
ターゲットを定める
サービス紹介動画制作において「ターゲットを意識すること」は、コンテンツ内容や動画の時間などにも関わってくるため大変重要です。
どのような顧客をターゲットとするかによって、効果的な動画は変わってきます。つまりターゲットを明確化することで、顧客がどういった課題・問題を抱えているのかを想定していけるのです。その結果、「課題・問題の状況をわかりやすく説明し、それらの解決に、自社のサービスがどう有効であるか示す」という流れを定めやすくなるでしょう。
ターゲットが明確でなければ、訴求力のある課題・問題の状況説明ができず、結果的に的はずれな解決策を提示することにもなりかねません。ターゲットの選定は具体的に行うようにしましょう。
ナレーションも重要
サービス紹介動画の制作における最後のポイントとして、「ナレーションを適切なものにすること」が挙げられます。サービスの魅力を最大限伝えるためには、動画を最後まで見てもらう必要があります。その点、ナレーションによる誘導は、動画の視聴時間を延ばすために効果的です。
動画内でシーンが変わるタイミングに合わせて、ナレーションのトーンも変えていけば、顧客に異なる印象を与えられます。こちらの意図するままに流れを操作できるため、うまくすれば顧客の意識を終始釘付けにすることも可能でしょう。
こうした理由から、先で解説したターゲット選定に合わせて、ナレーターの選定も重要と言えます。雰囲気づくりや抑揚の付け方がうまい人や、感情表現の豊かな人などを起用できると理想的です。
内容を詰め込みすぎない
動画制作全般に言えることではありますが、おそらく沢山あるであろうサービスの訴求ポイントを全て伝えようとすると視聴者が混乱してしまいます。本当に伝えたいことを深い共感をしてもらうためにメッセージを絞り込むことに集中しましょう。
サービス紹介動画と製品紹介動画との違い
サービス紹介動画と製品紹介動画は、似たようなコンセプトではありますが実際には異なる部分が多々あります。有形である製品に対して、サービスは無形であるため一般的に表現方法が異なります。
例えば製品紹介では、製品自体を映像として訴えれば良いのに対して、サービス紹介ではイラストやアニメーションなどを用いてわかりやすく利用をイメージさせることが重要です。時には興味喚起や課題感の共有のためにタレントなどを用いるケースもあります。
サービス紹介動画は、ほとんどのケースにおいて無形であるため、製品紹介動画以上にわかりやすく利用シーンを伝達させることが重要となるのです。
まとめ
サービス紹介動画は、自社のサービスの魅力を視覚的にダイレクトで伝えられるため、訴求力に優れます。その反面、ある程度の専門知識を要するほか、制作時に留意すべき点も少なくありません。自社に動画制作のノウハウがなく、満足のいくサービス紹介動画を作れないという場合は、動画制作を外注するのも1つの手です。
「ヒューマンセントリックス」には、さまざまな種類のサービス紹介動画を手掛けてきた実績があります。綿密な打ち合わせによって、クライアントのニーズを丁寧に汲み取り、予算や納期なども考慮した的確な提案を行っています。さらには動画の撮影から編集に至るまで、社内スタッフがワンストップで対応しているため、安心して依頼できるのも魅力です。魅力的なサービス紹介動画を製作したい場合は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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