ウェビナーとは「ウェブ」と「セミナー」を合わせた用語で、Web会議用のツールを使って行われるオンラインセミナーのことです。マーケティングの一環として、多くの企業に取り入れられるようになってきました。
ウェビナーには、さまざまな種類があります。企業戦略の要としてウェビナーの活用を検討するにあたって、どのような形で配信すべきか迷われている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ウェビナーの種類やそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
ウェビナーとは?
ウェビナー(Webinar)とは、Web+Seminarの造語で、オンライン上で開催するセミナーのことです。
主催者側はカメラで撮影した動画をインターネット上にあるサーバーにアップロードして公開します。参加者はそれをアプリやブラウザ経由で視聴します。
ウェビナーはリアルの場で開催していたセミナーをオンラインで提供する用途で利用されるほか、営業ツールのひとつとして見込み顧客を獲得する目的や、既存顧客との良好な関係を保つ目的でも利用されます。
場所や時間に左右されない利点があり、近年は対話型のウェビナーも多く開催されています。
ウェビナーとWebミーティングの違い
ウェビナーと同様、オンライン上で行うものにWebミーティングがあります。
ウェビナーでは、主催者、講演者、視聴者にアカウントが分かれ、異なった権限を割り振りできます。参加者は基本的には視聴するだけですが、主催者や講演者は画面共有や参加者制限、質問内容の確認、氏名の表示などができます。
Webミーティングは、ホスト以外は基本的に全ての参加者が対等です。全員が発言でき、双方向でコミュニケーションができます。 Webミーティングの機能を使ってウェビナーも開催できますが、参加者名が表示される、管理側で音声や画面共有の制御ができないなど、ウェビナーには適さない点もあります。
一方向型のウェビナーツールは、大規模イベントや一般公開の講演会などに最適です。少人数であれば会社説明会や研修にも向いています。いっぽう双方向型のWebミーティングツールは、別名Web会議とも呼ばれているように、社内面談やグループミーティングに効果的です。
ウェビナーの配信方法
ウェビナーは配信方法によって「ライブ配信」と「オンデマンド配信」に大別できます。ここでは配信側の視点でそれぞれの特徴を紹介します。ライブ配信
決められた配信日時にセミナーをリアルタイムに配信する方法です。講師が話した内容がそのまま配信されます。リアルタイムなので、その場で参加者とチャットでやりとりしたり質疑応答などのコミュニケーションを取ったり、アンケート機能があれば、全員にアンケートを取ってその場で集計もできます。オンデマンド配信
事前に録画したセミナーを一定期間配信する方法です。編集可能なため質の高いコンテンツを提供できますが、そのぶん編集に手間がかかります。視聴者側は時間や場所を問わず、自身の都合で好きな時に視聴できます。ウェビナーのメリット
ウェビナーは配信者側にも参加者側にもメリットが多くあります。開催者側のメリット
開催者側は、会場を用意する必要がなく、高い会場費や、当日受付や設営などのスタッフ人件費など、運営コストを抑えられます。また全国同時配信のため、参加者はどこからでも視聴できます。新規顧客開拓など、集客アップにもつながりやすいでしょう。会場を抑える必要がないため、開催日程もある程度自由に設定できます。 本格的に配信を行うのであればプロ用の高性能カメラなどが必要ですが、最小限の設備でよければウェブカメラとノートPC、外付けマイクがあればすぐに配信できます。また、録画したウェビナーは、再編集して販促ツール、営業ツールとして活用することも可能です。参加者側のメリット
参加者側は、会場に足を運ばず自宅や好きな場所で周りを気にせず、集中して視聴できます。また、自分の都合でいつでも視聴可能です。またデバイスもスマホやPC、タブレット端末などから自由に視聴できます。ウェビナーのデメリット
メリットが多いウェビナーですが、中にはデメリットもあります。通信問題のリスク
ウェビナーでは、録画データを一度サーバーへ送信した上で配信します。そのため容量が大きい場合や通信環境が悪い場合などには配信が遅延する、または停止するリスクがあります。また機器自体の不具合や故障が発生するリスクもあります。 視聴遅延は参加者にとって大きなストレスとなり、満足度が下がります。配信時の解像度やフレームレートの設定調整、カメラやマイクの事前調整や配信テストを行うなど、しっかりと準備することが重要です。 万が一配信が大幅に遅延、停止した場合の対応策についても、事前に決めておくと安心です。ITスキルが必要
ウェビナーは動画配信の一形態です。パソコンが苦手な人にとっては配信も視聴も難しいため、どちらも最低限のITスキルが必要です。 配信の際はカメラやマイクとPCの接続、配信ツールの設定と、できれば配信のしくみそのものについても知識があることが望ましいでしょう。ウェビナーツールの選定ポイント
自社でウェビナーを実施するには、配信ツールを選定する必要があります。知名度や価格で選びがちですが、それぞれ特徴や機能が異なります。そのため、自社のニーズに合ったサービスを選ばないと契約後に「しまった!」と後悔することになりかねません。 ウェビナー配信サービスは以下の3つのポイントに気を付けて選ぶことをおすすめします。必要な機能を整理
ツール選定にあたり最も重要なことは「何のためにウェビナーを開催するのか」という目的を明確にすることです。 見込み顧客獲得や、顧客とのコミュニケーション強化、既存のリアルセミナーの代用としてウェビナーで課金するのかなど、それぞれの目的によって必要な機能も変わります。
配信ツールには基本的な配信機能のほか、録画機能、ユーザー管理、カレンダーやチャットなど、外部アプリとの連携機能などがあります。シンプルに配信だけを行う場合は、配信機能のみを備えているツールがおすすめです。操作も簡単で誰にでもすぐに利用できます。
その反面チャット機能がついていないなど、視聴者からの質問に答えられないといったデメリットもあります。 機能が豊富なツールはチャットやアンケートなど、一方的になりがちなウェビナーにコミュニケーション機能を加えてくれ、リアルタイムでセミナーを聴いているのと同じ感覚で視聴できます。
しかし機能が豊富な分、操作も複雑になり、操作ミスや使いこなせるまでに時間がかかる、などのデメリットも生じます。 視聴ログもどこまで把握できるか事前に確認しておく必要があります。目的を明確にして必要な機能を洗い出し、自社に必要なサービスを提供しているかをチェックしましょう。
ツールによっては配信人数が一定数を超えると追加料金がかかる場合や、ウェビナー配信はオプション料金になるなど課金体系も様々です。導入検討前に、自社の課題や目的に必要な機能をモレなくリストアップしましょう。
料金プランで選ぶ
料金プランは、大きく分けると月額固定のサブスク型、利用した分だけ費用がかかる従量課金型、先に費用を支払うプリペイド型の3種類に加えて、機能や時間に制限がある無料プランがあります。
利用頻度が少ないようであればプリペイド、定期的に開催予定があるのであればサブスク型がおすすめです。 コンテンツ保護や参加者管理、視聴側の満足度といった視点で見ると、無料プランはサポートが手薄、管理機能が少ないといった制限があります。無料プランはテスト的な位置づけで利用したほうが無難です。
サポート体制の充実
トラブル時に迅速で適切な対応をしてくれるかなど、事前にサポート体制も調べておくことが大切です。
ツールを導入する際にトレーニングや講習会を開いてくれたり、わからない点をすぐに電話で聞けたり、問題が発生した時には迅速に対応してくれるといったサービスがあると安心です。
サポート体制はあるけれど、日本語で対応してくれない、Webフォームからしか受け付けてもらえず回答に時間がかかる、といった場合もあります。無料版やデモツールを利用して実際のサポート対応を確認してみるのもよいでしょう。
サポートがない場合、わからない点は手探りで調べたり、使ったりしながら学んでいくしかないでしょう。また故障した時は社内で対応するしかありません。
ウェビナーの配信種類を考える3つのポイント
ウェビナーの配信方法を考えるにあたって、考慮すべきポイントは以下の3つです。
リアルタイム性
ウェビナーを配信するリアルタイム性によって、「ライブ配信」と「録画配信」の2種類に分かれます。ライブ配信とは、事前に告知しておいた日時に撮影・録音をしながら生放送にて配信する方法です。一方、録画配信とは、あらかじめ用意したコンテンツを配信するものです。
参加方式
ウェビナーへの参加方式には、「双方向型」と「一方通行型」の2種類があります。
双方向型では、参加者(受講者)はWeb会議ツールのチャット機能などを使用して、配信者(講師)に質問をしたり、意見を述べたりするなどのコミュニケーションが取れます。また、配信者側も参加者の反応を受け取りつつ、セミナーをより生き生きとしたものにしていくことができます。
この方式を採用するためには、ライブ配信を行う必要があります。録画配信の場合は双方向の方式を取れないため、必然的に一方通行型になります。この方式では、参加者はコンテンツを一方的に受信するだけです。ライブ配信であっても、チャット機能などの双方向ツールを使用しない場合はコミュニケーションが取れなくなります。
アウトプットタイプ
配信者のアウトプット方法によって、「講義方式」と「スライド方式」の2種類に分けられます。講義方式とは、配信者が講義している様子をそのまま配信するやり方です。一方、スライド方式とはPowerPointなどのツールで作成したスライドを表示し、それに沿って説明していくものです。
ウェビナーの配信種類ごとのメリット・デメリット
配信方法にはリアルタイム性や参加方式、アウトプットによって種類があることを述べてきましたが、ここからはそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
ライブ配信と録画配信
最初に、ライブ配信と録画配信との違いによるメリット・デメリットを比較していきましょう。
ライブ配信のメリットとしては、まずリアルタイムの臨場感が挙げられます。配信者と参加者との間で喜びや学び、楽しさを同じ時間に共有することで、参加者にポジティブな感情を持って受講してもらえるようになります。録画配信では一方通行型になるため、参加者が置いてきぼりにされているような感覚になってしまいがちです。
また、ライブ配信では配信者と参加者の間で質疑応答ができるため、両者のコミュニケーションを深めることが比較的容易です。配信側の企業にとっては、質問や意見をもらうことで必要な情報を補足したり誤って伝わった内容を訂正したりできるメリットがあります。参加者と交流を深めることで、ファンを増やす機会にもつながるでしょう。
ライブ配信のデメリットも確認しておきます。まず基本的には、一時停止や巻き戻しは不可能なため、聞き逃してしまったり理解できなかったりしたシーンへ、参加者は戻れません。また知っている情報も飛ばして視聴することは不可能なので、退屈してしまうかもしれません。このような問題は、ライブ配信を録画してアーカイブ配信することで、ある程度は対処できるでしょう。
加えて、配信者がリアルタイムで話しながら、映像をこまめに切り替えてグラフや図表などを表示しても、参加者にはうまく伝わらない恐れもあります。イメージ資料を使用する場合は、実際に使用するシーンを想定し、話しを聞きながらもわかりやすく理解できるようなものを作成しましょう。
一方、録画配信における最大のメリットは、繰り返し視聴できることです。一時停止をしたり見返したりすることで、知りたい情報を重点的に視聴可能なので、参加者が深く学習したい場合に最適な方式と言えるでしょう。
ほかにも、録画配信のメリットとして特定のテーマを深く伝えるのに適していることが挙げられます。加えて、一度動画を作成してしまえば複数回に渡って配信できるため、運営側にとってはコスト削減になるという点も、録画配信の特長と言えるでしょう。
また、すでに知っている情報は飛ばし、知りたいポイントだけを聞くという視聴方法が可能なので、参加者が各自のペースで効率的に情報を得られます。
しかし録画配信は、すでに作成してある録画データを配信するだけなので、参加者の雰囲気に合わせられないというデメリットがあります。例えば参加者が退屈していても、機転を利かせて話題を変えたり、質問を投げかけたりするようなことはできません。
一方通行型もしくは双方向型
次に、一方通行型と双方向型のメリット・デメリットについて説明します。
一方通行型のメリットでまず挙げられるのは、管理工数が抑えられる点です。配信者側はコンテンツを事前に作成して公開するだけなので、会場手配や人員配置などの手間がなく、コスト削減を行うことが可能です。また、一方通行型は主に録画コンテンツを流す形式のため、配信側は参加者の質疑応答などで話を脱線させることなく、伝えたい情報をスムーズに伝えることができます。
しかし逆に、参加者から積極的にコミュニケーションを取ってもらうということはできません。そのため基本的に、参加者の反応に合わせて展開を工夫するなどは、不可能です。
双方向型のメリットとしては、まず参加者がどんな反応を示しているのかを確認しながら、進められることが挙げられます。ライブ配信では、チャット機能などを使用することで、参加者の反応をリアルタイムに確認できます。そのため、必要に応じて参加者からの反応にフィードバックを行いながらセミナーを進めることが可能です。また、参加者からの質問に配信者が回答するなどのコミュニケーションを活発に行うことで、よりライブ感のあるセミナーにすることもできるでしょう。
ただし、配信者が伝えたいこと以外の情報や、個人的な感想などもその場で伝えれば、セミナーが本来伝えたい内容がかえってわかりづらくなる可能性があります。
また参加者から質問を受け付けるには、質問に目を通し、回答すべき質問を選ぶ担当者が必要になるでしょう。このような点から、管理工数が増えてしまう傾向にあります。
双方向型で得られる参加者のリアルタイムな反応は、マーケティングに活用できる有用な情報です。一方通行型の場合、ウェビナー終了後にアンケートを取ってもライブ感のある反応が吸い上げにくいというデメリットがあります。
スライド形式もしくは講義形式
最後に、スライド形式と講義形式のメリット・デメリットを解説します。
スライド形式のメリットとしては、配信者が伝えたい情報を適切に伝えやすい点が挙げられます。スライドを用いることで、図表やグラフ、画像などを交えた詳細な資料を事前準備でき、視覚的に伝えることが可能です。講義形式では、配信者の話し言葉がメインとなるため、同音異義語や専門用語が伝わりづらいといったデメリットがあります。
一方で講義形式は、工数が抑えられるというメリットがあります。基本的に配信者の講義内容を加工せず配信するため、スライド作成や修正などの手間をかけることなく配信が可能です。
また、講義形式のほうがシンプルな手段のため、かえって要点が伝わりやすい、という側面もあります。スライド形式の場合、どうしても伝えたい情報を詰め込みすぎる傾向があり、参加者が混乱してしまう恐れもあるのです。
まとめ
ウェビナーの配信種類やメリット・デメリットについて見てきました。配信方式の違いによってそれぞれの特性があるため、セミナーの種類や伝えたい情報の内容、ターゲット(参加者)の属性などに合わせて配信方式を決定することが重要です。
ぜひ、配信方法を適切に選択したウェビナーを開催し、マーケティング戦略に生かしてみてください。
オンラインでできる集客手段として、自社でウェビナー(オンラインで開催するセミナー)を企画する企業が増加しています。ウェビナーでの参加者を集めるためには、タイトル最適化は極めて重要なタスクのひとつです。しかしどのようなタイトルが参加者の増加につながるのか迷う担当者も多いことでしょう。そこで本記事では、集客を増やすウェビナーのタイトル付けのポイントについて解説していきます。
ウェビナーはタイトルによって集客効果に影響が出る
ウェビナーでもっとも重要な要素のひとつがタイトルです。なぜなら、講演内容を凝縮し、一言で表したのがタイトルだからです。多くの人が、まずはタイトルで興味のある・なしを判断します。そのためタイトルの良し悪しによって集客効果に影響が出ます。
視聴者層が、ウェビナーに参加するかどうかを判断する情報としては、「タイトル・概要・講演者情報・日時・参加方法、・価格」などがあります。
メルマガやバナーなどの手段でPRする際には、ウェビナーの全情報を掲載するわけにはいきません。そのためタイトルなど一部の情報で訴求し、詳細情報が記載してあるページへと誘導することになります。そのためタイトルが果たす役割は非常に大きいのです。
言い方を変えると、タイトルを改善することで集客を伸ばすことが可能です。よい内容の企画であったとしても、タイトルで興味を持たれないと集客にはつながりません。
内容を知ってもらうためには、まずクリックして詳細ページに行ってもらう必要があります。そのためには訴求力のあるタイトル付けが重要になります。
集客を増やすウェビナータイトルのポイント
タイトルは、抽象的なものよりも具体的な内容が頭に浮かぶような言葉が好まれます。表現の美しさよりも、伝えたい情報を入れることが重要です。
とはいえ自社の商品PRをしたいからといって商品名を入れてしまうと、見た人に「商品のPRセミナーか」と思われてしまうため、自社製品・サービス名は入れないほうがよいでしょう。
ほかにもタイトル付けには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。それを理解した上でタイトルを付けると、大きな失敗をしないで済みます。ここからは、タイトルを決める際に参考にしたいポイントを5つお伝えしていきましょう。
ウェビナーの担当者の肩書きやポジションを入れる
登壇者の社名や肩書を記載することで、講演内容やレベルをイメージしやすくなります。
「読みやすい文章の書き方」というタイトルよりも、「〇×新聞社の元記者が伝授する”読まれる文章”のコツ」にしたほうが、見る人が「新聞社で記者として活躍していた人がどんなことを話すのか」「〇×新聞で実践を積んだ記者の話は参考になるだろう」と、講演内容に関心を持ちやすくなります。
よく知られた企業名であれば、タイトルに企業名を入れるとインパクトがあります。逆に社名を表に出せずに個人として話をする場合や、あまり世間に知られていない社名の場合には、「年20回登壇する講師が教える〇〇」のように登壇者がどのような人かが伝わりやすい別の情報を入れると、説得力を増すことができます。
ウェビナーのターゲットを表す言葉を入れる
ウェビナーのターゲットとなる相手が誰かをタイトルで表現することも効果的です。
例えばWeb制作をテーマにしたウェビナーでも、経営者向け、担当者向け、ディレクター向けでは、話す内容が異なります。聞く側にとってみても、自分に合った(自分がターゲットに含まれている)講演を聞きたいと考えています。
そのため、タイトルにターゲット情報を入れることで、ミスマッチを減らすことが重要です。「1年目の新人Web担当者向け」「現場担当者が知りたい」など、具体的な対象がわかる情報をタイトルに含めるとよいでしょう。
ウェビナーコンテンツのベネフィットを入れる
ウェビナーに参加することで得られるベネフィット(便益)を明確に記載するのもよい方法です。
ベネフィットを記載することで、タイトルがある程度長くなってしまっても問題ありません。一読で「どんなテーマ・内容か・何が得られるか」がわかるタイトルを付けてみましょう。
あまりに長く情報量が増えてしまった場合は、タイトルとサブタイトルに分割するという方法もあります。
注意したい点として、タイトルにベネフィットを入れた場合には、必ずウェビナーでその内容を得られるようにしましょう。タイトルを「Web専門家が教えるアクセス解析のコツ」としたにもかかわらず、実際の講演内容は基本的な操作方法の解説ばかりでコツを教えていないような場合、参加者は裏切られたと感じます。そうならないように適切なタイトルをつけることが重要です。
数字などを使ってわかりやすくする
具体的な数字をタイトルに含めると、内容に具体性が出て、より信頼感が得やすくなります。
「月100万PVを獲得した」「3ヶ月間で売上が2.5倍に」など、具体的な数字を使うことでウェビナーの内容が明確になり、より多くの人に関心を持ってもらえるでしょう。
とはいえ、「たった1週間で10キロ痩せた!」のような、あまりに「盛った」タイトルだと逆に信頼を損なうリスクもあるので、注意しましょう。
トレンド性、ニュース性を盛り込む
ターゲットとなる人が関心を持ちそうなキーワードをタイトルに含めると興味を持ってもらいやすくなります。
ウェビナー内容が新しい情報を紹介するものであれば、ニュース性があることをタイトルに入れると興味を持ってもらいやすくなります。単語としては、世界初・業界初・初公開のように「初」が付くものや、新登場・新事実・最新のように「新」が付くものです。
また、新語やトレンドとなっているキーワードを含めるのも効果的です。
まとめ
せっかくウェビナーを企画しても、多くの人に興味を持ってもらえなければ、期待した目的は達成できません。「企画内容には自信があるから、絶対に人が来てくれる」と思わずに、タイトルやプロモーション方法など、1つひとつを見直して確実に集客をおこなうことが重要です。
ウェビナーを始めたばかりの方は、なかなかよいタイトルが思いつかないということも多いと思います。タイトル候補を複数用意し、周りの人に印象を聞いてみるのもおすすめです。自分の意見だけでなく、例えばそのテーマに関心のない第三者などにもあえて意見を聞きつつ、タイトルの参考にしてもよいでしょう。
タイトルを付けて告知した後でも、反応が悪いようであれば思い切ってタイトルを変更するという選択肢もあります。本記事を参考に、訴求力の高いタイトル付けに挑戦してください。
ヒューマンセントリックスでは、テレワーク支援型オンラインセミナールームを開設しています。東京・虎ノ門で動画撮影からライブ配信までワンストップでご提供可能ですのでご興味がございましたらご連絡ください。
ウェビナーは、場所にとらわれずにセミナーを開催できるメリットがあります。一方、事前周知や配信する準備、アフターフォローにも目配りしておかなければ失敗しかねません。本記事ではよくある失敗例とともに対応策についても解説します。ウェビナーで失敗したくないと考えている方は、ぜひご一読ください。
ウェビナーとは
ウェビナーは「ウェブ(Web)+セミナー(Seminar)」のことで、一堂に会することなくオンライン上で開催するセミナーのことを意味します。同じ意味の言葉に「オンラインセミナー」や「Webセミナー」があります。
開催方法にもいくつか種類があり、例えば日時を指定してセミナーの模様をそのまま配信する「リアルタイム配信」、あらかじめ録画・編集を行った動画を配信し、指定した日時に配信するか、一定期間参加者が自由に閲覧できるように公開する「録画配信」などがあります。
ウェビナーの良さは、「場所に制限されないこと」です。従来のオフラインセミナーは会場を準備し、開催日時に参加者に出向いてもらう必要がありました。一方、ウェビナーはインターネットにアクセスできる環境さえ整えば、遠隔地からも自由に参加可能です。開催する側にとっては、開催場所によって参加を諦めていた層を取り込めるので、より門戸を広くすることが可能です。
ウェビナーにおける失敗例5選
近年、新型コロナウイルスなどの影響も相まってさまざまな業界・企業でウェビナーが活用されるようになりました。しかし、期待していた成果が得られなかったという事例も多々あります。ここではよくある失敗例についていくつかピックアップします。
機材やネットワークトラブルが起きる
主催側が用いているパソコンやマイク、カメラ、インターネット回線など配信に使用する機材や環境にトラブルが起きて、音声が聞こえなくなったり、映像が止まったりすることがあります。このように、「配信する際のインターネット環境が整っておらず、映像配信がスムーズにいかない」というケースは、頻繁に起こります。
そのほかにも、参加者側で「音量をオフにしていた」「イヤホンの接続がうまくいっていない」といった初歩的なミスを含め、参加者の通信環境がウェビナーに対応しきれていないという場合もあるでしょう。
このような機材に関する理由で、「主催側が伝えたい内容が配信しきれず、参加者も視聴をやめてしまう」などの失敗につながってしまいます。
参加者が少ない
事前告知によって参加者を十分に集めていても、実際のウェビナーへの不参加者数が予想外に多い、という場合もあります。ウェビナーは気軽に参加予約できる反面、「ユーザーは当日キャンセルもしやすい・開催日を忘れやすい」といったことが難点です。
映してはいけないものが映る
自社で配信する場合、カメラワークによって映ってはいけないものが入り込んでしまう可能性があります。企業内では機密情報など外部に持ち出せないものを多く取り扱っているため、ウェビナーを撮影する場所に気を配っていないと、意図せずに情報漏えいしてしまうことすらあるので、注意してください。
また講師以外の人物や、ウェビナーに関連しない物・人が映ると、単純に参加者の集中力を削いでしまうことにもなりかねません。クリアに整理された空間から配信しましょう。
参加者が離脱してしまう
テーマや告知内容を目にして当該ウェビナーに興味を持った参加者は、当日、何かの情報や気づきを得られることを期待しています。そのため、話題がつまらなかったり、一方的な講義になっていたりすると、途中離脱してしまうことがあります。
通常のセミナーであれば、会場にいる参加者の反応を見ながら話題を変えたり、質問を投げかけたり臨機応変に対応できます。
しかしウェビナーの場合は、全体の雰囲気を把握するのは難しいでしょう。録画形式などでは特に、参加者の反応に対応できないため、興味を持続させられないことがあります。
商談までつなげられない
企業にとってウェビナーは手段です。開催した先には、「顧客との接点を創出する」「自社の商品・サービスの購入へ導く」など目的が設定されているはずです。しかし参加者へ、ウェビナーの魅力を感じてもらえなかったり、アピールしたい内容がしっかりと伝わっていなかったりすると、ウェビナーから次の段階・目的に結びつけられなくなります。
ウェビナーで失敗しないための対策方法
ウェビナーを成功させるには、「失敗の種になることをあらかじめ見極め、対策を講じておくこと」が賢明です。ここでは、そうした具体的にそうした対策を解説していきます。
機材や通信環境を確認しておく
まずは、本番でトラブルが起こらないように、テスト配信をしたり機材を点検したりして円滑に配信できる環境を整備しておくことが重要です。
自社で普段使用している通信環境(Wi-Fi)であっても、映像配信やアクセスの集中に耐えられないことがあるため、事前にチェックしておくことをおすすめします。特に、初めてウェビナーを開催する際には機材の使い方についてもしっかりと把握しておいたほうがよいでしょう。
当日も、主催者側のスタッフの一人が視聴者と同様にウェビナーを視聴し、配信状況に気を配るなら、思わぬ配信トラブルにすぐ対応できるのでおすすめです。
リハーサルを行う
一般的に、ウェビナーに登壇する人は話す内容や時間配分などを事前に考え、リハーサルすることが多いでしょう。一方、質疑応答などはリハーサルが不十分で、本番で慌ててしまうこともあります。全体の進行について、講師だけでなく質疑応答に対応するスタッフや、配信をサポートするメンバーなども、全員参加でリハーサルしておきましょう。
リマインドを送る
不参加者の増加や当日キャンセルを防ぐために、開催日が近づいてきたらリマインドしておいたほうがよいでしょう。3日前、当日朝、開始1時間前などに設定できます。
その際、ウェビナーに使用するツールに不慣れな方に向けて、参加手順を画像付きで示すなど、気配りをしておくことも大切です。これは、当日になって参加者から「閲覧できない」といった問い合わせが来るのを減らす効果もあります。
撮影環境を整える
不要な写り込みを防ぐために、撮影風景と周囲の音に配慮します。確実に確認するために、事前に撮影し、映像をチェックするのも手です。また、「参加者が映像全体から得るすべての情報は、そのまま企業のイメージに直結する」といっても過言ではありません。マイナスの印象を与えないためにも、講師の身だしなみなども整えておきましょう。
参加型のセミナーにする
講義形式だと、参加者からは何も発信せず傾聴し続けることになり、途中離脱しやすくなります。これらを防ぐために、双方向のコミュニケーションが取れるよう工夫を凝らしてみてください。
例えば、投票やコメント、アンケート機能などを活用して参加者の声を拾いながら、ウェビナーを進めていく方法もあります。参加者側で何かしらアクションを返す機会を設けておくと、飽きずに視聴してもらえるでしょう。
アフターフォローを行う
ウェビナーが終了した後のアフターフォローも非常に重要なポイントです。アンケートやメールの配信、資料を配布するなど、接点を持てる機会をさまざまな方向から準備しておくとよいでしょう。
加えて、不参加だった応募者にもフォローメールを送ります。次回のウェビナーへの参加を促したり、個別の問い合わせに対応したりするなど、つながりを作れるでしょう。
ウェビナーのサポートならヒューマンセントリックス
「自社でウェビナーを開催したいが、成功できるか不安だ」「もっと効率的にウェビナーを開催したい」という思いを抱えている方もいるかもしれません。
ヒューマンセントリックスは、そのような方々に向けて各種ウェビナーのサポートする動画配信サービスを展開しています。シンプルな配信から大規模なウェビナーに至るまで、数多くの現場に対応してきた実績があるため、安心してお任せいただけます。
具体的にはウェビナーの開催に向けた企画段階からMTG(ミーティング)、開催場所の下見や配信テスト、そして当日の撮影や編集、配信用プラットフォームの提供まで、専門スタッフによって進められます。また、必要に応じて弊社スタジオもご利用いただけます。より効果的なウェビナーの開催を検討されるなら、お気軽にご相談ください。
まとめ
ウェビナーでは、機材トラブルによる音声・映像の途切れや参加者の離脱など、想定していなかった失敗が起こる恐れもあります。また、ウェビナーを開催すること自体が目的となってしまい、参加者を自社の商品・サービス購入へ結びつけられなければ、開催意義も薄れてしまうでしょう。
ウェビナーを成功に導くためには、ヒューマンセントリックスが提供する「動画配信サービス」利用も有効です。多くのBtoB動画制作やウェビナーを成功させてきたプロの力・技術をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
企業の新たなマーケティング戦略として認知されつつある「ウェビナー」。これはウェブとセミナーを組み合わせた造語で、現在ではさまざまな企業がウェビナーを開催しています。メリットが多いのは事実ですが、マーケティングとして成功させるには、大切なポイントと注意点を理解しておかねばなりません。本記事では、ウェビナーを成功へ導くために知っておくべきことを解説します。
開催前にできるウェビナー成功のポイント
ウェビナーを成功させるには、事前の準備が大切です。どれほど素晴らしいコンテンツであっても、下準備が不十分では望む効果は得られません。ウェビナーの開催前には、「目的やゴールの策定」「配信方法の選定」「集客」の3つを正しく行う必要があります。
ウェビナーの目的やゴールを策定する
まずは「何のためにウェビナーを開催するのか」を明確にしましょう。目的やゴールを明確にすれば、その実現へ向けた具体策を打ち出すことも、可能となるでしょう。目的やゴールを決めるときは、漠然とした内容ではなく、できるだけ具体的にすることも大切です。
というのも、「1回のウェビナーでクロージングまで持っていきたいのか」、それとも「見込み客を獲得したいだけ」なのか。こうしたゴールの設定の仕方で、ウェビナーの内容やアフターフォローの仕方が変わるからです。
例えば、商品やサービスを購入してもらうためなら、コンテンツ内でそれらの魅力を十分伝え、参加者の購入意欲をかきたてる必要があります。また参加者たちに、視聴後はどんなアクションを起こしてほしいのかを明確にし、クロージングにつなげなくてはなりません。
こうした目的やゴールを明確にすれば、コンテンツ作成自体はもちろん、ウェビナー後に参加者へかけるべきアプローチについても、具体策が見えてくるのです。
配信方法の選定
ウェビナーの配信方法は、大きく分けると以下の3つが挙げられます。
・リアルタイム配信
ライブ配信と録画配信があります。ライブ配信は、リアルタイムでの配信です。テレビの生放送と同様です。逆に録画配信は、あらかじめ制作しておいたコンテンツを配信します。
・参加方式
一方通行と双方向の2種類があります。一方通行はテレビ、双方向はツイキャスやYouTubeのライブ配信をイメージするとわかりやすいでしょう。配信中に、参加者側と配信側とがコミュニケーションを取れるものが双方向で、取れないものが一方通行です。
・アウトプットタイプ
一般的なセミナーをそのまま動画にしたような講義スタイルと、スライドを挿しこみつつ話しを進めるスライド使用タイプがあります。それぞれに利点があるため、優劣はつけられません。目的や方向性などを考慮しつつ選びましょう。
上記のように、配信方法はさまざまに選ぶことができ、メリット・デメリットも異なってきます。目的やウェビナーの内容に合わせ、ベストな配信方法を選びましょう。詳しくは、以下のリンク先で説明しているため、気になる方はチェックしてください。
「33867_ウェビナーの配信方法の違いとそれぞれのメリット・デメリット」へのリンク
集客施策の実行
次に、ターゲットを明確にしましょう。ターゲットとする層によって、ベストな集客方法が変わるからです。例えば、新規で見込み客を獲得したいのなら、さまざまな媒体を利用し、広く集客をかける必要があります。
すでに獲得している見込み客へクロージングしたいのなら、先ほどのような集客手法は必要ありません。自社で管理している見込み客リストを使い、メルマガやLINEなどで集客を行います。
集客方法には、SNSやメルマガなどのオンラインを用いた方法と、チラシ・DMなどを利用したオフラインでの方法があります。ウェビナーの集客方法について詳しく知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。
「ウェビナー集客の一般的な方法とは」へのリンク
開催当日にできるウェビナー成功のポイント
綿密な下準備を行っていても、開催当日に思わぬ不備が生じると、望んだ効果を得られない恐れもあります。以下、開催当日における大切なポイントをピックアップしました。
ネット環境のテスト実施
ウェビナーはインターネットを利用し、オンラインでコンテンツを配信します。ネットで配信する性質上、接続の不具合が生じることも珍しくないため、必ずテストを実施してチェックしましょう。
配信環境の不具合が発生してしまうと、伝えたい情報を伝えられなくなってしまいます。画面が乱れる、動画が止まる、音声が途切れるなどの症状が生じると、参加者が離脱してしまうこともあるのです。
少しでも不安要素をなくすため、当日にはネットの接続状況を必ずチェックしてください。また、マイクやカメラ、パソコンなどのハードウェアが正常であるかどうかも、併せて確認しましょう。
参加者用の問い合わせ担当者を決めておく
参加予定の方が、当日になって参加できなくなるケースは少なくありません。機会損失につながるため、参加できなかった方への対応をあらかじめ決めておき、なおかつ問い合わせにも対応する体制を整えておきましょう。
また、配信当日には予期せぬ出来事が発生する可能性もあります。このようなとき、スムーズな対応ができるよう、考えられるリスクや対策をまとめておきましょう。進行管理表も用意しておくと、不慮の事態にも慌てず対処可能となるでしょう。
開催後にできるウェビナー成功のポイント
ウェビナーは、開催したらそこで終わりではありません。最終的な目標を達成するため、または今後のウェビナーに活かすため、開催後にも適切なアクションを起こす必要があります。
ウェビナーに対するアンケート実施
アンケートを実施することで、参加者の顕在的なニーズを把握できます。ニーズを把握することで、参加者の求めている情報をより正確に見据え、次回以降のウェビナー開催へ向けた具体的な企画修正などへつながります。
またアンケートにより、「実施したウェビナーのコンテンツと、ターゲットがマッチしていたか」もリサーチできます。もしマッチしていなかった場合、コンテンツの内容を変更する、もしくはターゲットを変えるなど、次回へ向けた具体策を打ち出せます。
アンケートには参加者の名前や連絡先のほか、参加した動機も盛り込みましょう。質問したいことや困っていることなどの項目もあると、参加者のより具体的なニーズを把握できます。
アンケート項目は多ければ多いほど情報の密度が高くなり、有益な情報を得やすくなります。しかし、項目が多すぎるとかえって回答率の低下につながる場合もあるため、必要最小限に厳選しなくてはなりません。
また回答率を上げるには、回答行為にメリットを持たせると有効です。回答者だけにより有益な情報を提供する、粗品を進呈するなどすれば、回答率の低下を防げるでしょう。なお、回答可能な選択肢が少ないと未回答につながる恐れもあるため、できるだけ回答の選択肢を増やすことも大切です。
ウェビナー参加者にお礼メールを送る
お礼メールを送る目的はいくつかありますが、ひとつには「アンケート回答率を高める」ことが挙げられます。参加してくれたお礼を伝えることで好い印象を与え、なおかつアンケートに協力してほしい旨を記載すれば、回答率の向上が期待できます。
また、お礼メールを送ることで、次回ウェビナーの告知も可能。すでに具体的な日取りが決まっているのなら、メールに記載して送りましょう。申し込み専用のリンクを挿入して送るのもよいかもしれません。
お礼メールを送るタイミングは、ウェビナーを開催した当日、もしくは翌日がベストです。時間が経ちすぎると、ウェビナーの内容を忘れられてしまい、アンケートの回答率も低下してしまうかもしれません。
「鉄は熱いうちに打て」との故事もあるように、参加者の気持ちが高まり、購買意欲も湧きあがっているときこそチャンスです。特に、クロージングを目的としているのなら、なるべく早い段階でお礼メールを送りましょう。
まとめ
ウェビナーでは企画段階から開催後まで、対応すべきことが山積みです。ウェビナーを成功へ導くためには、周到な下準備が欠かせません。ゴールの決定と配信方法の選定をしっかりと行い、ターゲットを明確にすることで、集客を行いましょう。また当日には、ネット環境やハードウェアのテストを実施し、開催後は参加者へのフォローアップも忘れてはいけません。
準備から開催後までのプロセスで、どこかひとつでも不備が生じると、ウェビナーの成功が遠のく恐れもあります。今回の記事を参考に、綿密に計画を立てて実行することで、マーケティングとしての効果を実感していただけるでしょう。
最新の集客ツールとして、ウェビナーを活用する企業が増加しています。ウェビナーとは「Web」と「セミナー」を合わせた用語で、ZoomなどWeb会議システム用のツールを使って行われるオンラインセミナーのことです。
しかし、どのようなコンテンツを配信するのか、ターゲットとなる購買層は誰か、など戦略的な企画がなければ十分な成果が見込めないでしょう。ここでは、ウェビナーを企画する際に考慮すべきポイントについて解説します。
ウェビナー企画は5W2Hで考えるのがベター
ウェビナーの企画は「5W2H」を意識することが大事です。
5W2Hは、以下の項目の頭文字です。これに沿って企画を検討していくことで、ウェビナーの成功につながるのです。
- 目的(why)
- ターゲット(whom)
- コンテンツ(what)
- 実施タイミング(when)
- 撮影場所(where)
- 理解度を高める方法(how)
- 予算(how much)
ウェビナー企画のポイント
それでは、実際に企画を立てる際のポイントについて「5W2H」に沿って詳しく説明していきます。
ウェビナーの目的・ゴール設定
ウェビナーの企画を立案する際は、具体的な目的(why)やゴール設定を決めましょう。
ウェビナーを行うことで「何を達成したいのか」を決めておかなければ、開催費用が無駄になってしまうこともありえます。赤字を出さないためには、具体的に達成したい目標・ゴールを明確に決めることが重要です。
ウェビナーの目的としては、以下の項目が挙げられます。
リード数(見込み顧客数)
リード数とは「見込み顧客の数」のことです。ウェビナーの参加者は自社や製品に関心を持ってくれているということなので、今後顧客になる可能性が高いでしょう。特に事前申し込み制にすると、名前やメールアドレス、所属など詳細な情報が手に入るので後々の営業活動に役立ちます。
リードの獲得を目標とするなら、上記のような情報を活かすための仕組みまで、作っておきましょう。
参加者数
参加者数とは、実際にウェビナーを視聴した人の人数です。「どの程度の参加者を集めたいか」、数字を明確にしておきましょう。
ウェビナーを配信するサービスによって、どこまで数字が明らかになるかが違います。「再生数のみがわかる場合」や「事前申し込み者の中でどれだけが参加したかわかる場合」などがさまざまです・参加者数を目標にする場合、「どんな数値で参加者数を算出したいか」も視野に入れ、使用するウェビナーサービスを検討しましょう。
視聴後のアクション
ウェビナーに参加した後、参加者にアクションを起こしてもらうことを目的とするのもよいでしょう。例えば、ウェビナーで興味が深まった参加者たちに対して、その後も個別にアプローチを行うことも有効でしょう。
また、配信中に質疑応答ができたりするサービスの利用や、視聴後自社サイトに誘導する導線を作るなどの仕掛けも必要です。参加者に、自社やウェビナーについてのアンケートを送るのも、よい手段でしょう。
動画コンテンツ自体の評価
動画コンテンツ自体の評価を上げることを目標にするなら、視聴情報を詳細に分析してくれる配信サービスを利用しましょう。配信サービスの中には、「動画のどのポイントで、どのくらいの参加者が離脱するか」「ライブ配信のどの時点で、最も参加者が多かったのか」を把握できるものもあります。
次回以降のウェビナー成功のためのフィードバックにもなりますし、今後の営業活動で重点を置くべき箇所を見つける役にも立ちます。
ウェビナーのターゲット策定
目的を決めたら、ウェビナーのターゲット(whom)を策定しましょう。企画立案時には、どのような人に参加してほしいかを明確にする必要があります。
その際、自社の製品やサービスに対する関心の有無や年齢・性別だけでなく、参加者が視聴する環境に注目することも大切です。自宅で視聴するのか、オフィスなのか、あるいは通勤などの移動中なのかを考慮しながらコンテンツ設計を行いましょう。
ウェビナーでどのようなコンテンツを提供するか
さて、ウェビナーの目的(why)、ターゲット(whom)が明確になったら、次はいよいよ、ウェビナーのコンテンツ(what)です。
ウェビナーのコンテンツは、想定される参加者のニーズに合わせて、「録画配信かライブ配信か」、「講義方式かスライド方式か」、「一方通行型か双方向型か」、を検討する必要があります。
事前にターゲティングした顧客層の興味・関心を引きそうな、最適なコンテンツを設計することが重要です。
ウェビナーの開催タイミング
次に決定するべきなのが実施タイミング(when)です。ターゲティングした参加者を集客しやすいタイミングについては、十分に検討する必要があります。
例えば、ライブ配信の場合には、参加者が参加しやすい日時を設定することが重要になってきます。一方、録画配信であれば参加者は自由な時間帯で視聴できるので、配信日時の制約はなくなります。
また、ウェビナーを開催する時期や日時・曜日などに応じて、そのイベント告知の時期自体も十分に検討しておくと、参加者数が高まるでしょう。例えば、ウェビナー開催の1ヶ月半ほど前に一度告知することで、参加者に予定を確保しておいてもらい、さらに、開催の数日前に再度告知してリマインドすれば、より確かな集客が期待できます。
もちろん、実施時期はウェビナーの内容・質にも依存するため、その点も十分な考慮が必要です。
ウェビナー撮影場所の考慮
ウェビナーの場合、当日の会場を用意する必要はありませんが、撮影場所(where)を確保する必要があります。特に、ライブ配信する場合には、自社会議室などではなく、しっかりとした撮影スタジオを手配しましょう。
撮影スタジオは、ネットワーク環境やマイク、カメラ、照明など、「必要な機材や設備が整っているか」「継続的な利用が可能か」などをよく確認しましょう。もちろん、料金や撮影スタジオまでのアクセスなど、利便性も考慮して選定することが重要です。
録画配信の録画データを撮影する場合も、スタジオを使用して撮影すればクオリティの高いものができるでしょう。
視聴者がより集中して参加できる環境作り
ウェビナーに参加する際には、興味を持って視聴してもらい、十分に理解を深めてほしいものです。ここでは、ウェビナーの理解度を高める方法(how)について説明します。
まずは実際にいろいろな動画を視聴してみましょう。自然と集中して視聴できるものと、退屈ですぐに視聴を止めたくなるものがあるかと思います。
ウェビナーの参加者は、自宅で視聴している場合も多く、中座したり、途中で視聴を止めてしまったりする可能性もあります。そのためコンテンツ作成時には、参加者がより集中して視聴できるよう心掛けることが、重要です。そこで、以下のポイントを押さえると、より質の高い動画に仕上がるでしょう。
コンテンツをコンパクトにまとめる
ウェビナーは対面で行われるセミナーとは異なるものです。仕事の合間や通勤時間など、隙間時間でも見られる15分~20分程度の長さだと、視聴しやすいでしょう。
また、ライブ配信のイベントであっても、1つのコンテンツを15分以内にまとめるなど、短い時間でわかりやすく伝えることで、参加者の集中力が途切れないよう工夫しましょう。
後日配信するなら、複数回に分けるのもよい手です。
画質、音声などが明瞭になるように強固なネットワーク環境を利用する
ウェビナーに参加する際、画質や音声の質が悪いと、視聴意欲の低下につながります。また、通信状態が悪いと、画質が落ちたり、音声が途切れたりと、動画のクオリティは低下してしまいます。
加えて万が一、ウェビナー中にネットワーク障害が起きれば、視聴者が離脱させられてしまうこともあります。動画について画質や音声の向上に努めると共に、通信環境の整備にも気を配りましょう。
スライドの質を高め、参加者が理解しやすいようにする
ウェビナーで使用するスライドが適切か、確認しましょう。視聴者はそれぞれパソコンやスマートフォンなど、異なる環境で視聴します。「パソコンでは見やすくても、スマートフォンでは見づらい」といった場合もあるので、複数の視聴環境でテストを行い、視認性を高めましょう。
ウェビナーの予算の設定
最後に、予算(how much)についてです。ウェビナーは会場も不要ですし、当日の人件費もかけずに済みます。しかし、スタジオやツールの選択などについて、費用がかかってしまうという側面もあります。
例えば、どんな動画配信ツールを選定するかでも、費用が変わってきます。ツールによって機能が異なりますが、一般的に、高機能のものを使うほど予算は高くなります。
また、専用スタジオで撮影する場合には、当然スタジオの使用料金(機材代、スタッフ代など)がかかります。さらに、告知用サイトや広告宣伝を製作する場合は、それを考慮した広告費も予算化しておきましょう。
「ウェビナーは単なるPR活動ではなく、立派なマーケティング活動である」という認識を持ち、企業として適切な予算を組んで運営しましょう。そしてウェビナーを行った後は、必ずROI(費用対効果)を計算し、効果測定を行ってください。
まとめ
ウェビナーを企画する際に大事な「5W2H」について説明してきました。企業のマーケティングとしてウェビナーを開催する際、具体的にはどんなアプローチが必要か、ご理解いただけたでしょうか。
この記事で紹介したポイントを押さえ、効果的なウェビナーを企画・実行しましょう。自社と顧客層にフィットするマーケティング活動として、ぜひウェビナーを活用してください。
顧客向けの商品・サービスの紹介や就職説明会などの他、社内向けでもウェビナー(Webセミナー)が活発に行われるようになりました。一方でスムーズな運営ができずに、プロの運営代行会社のサポートを受けたい、または委託したいというニーズも生まれています。ビジネスのウェビナーを成功させるために必要な準備や注意点と、運営代行会社を選ぶポイントについてくわしく解説します。
ウェビナー実行時の注意点
ウェビナー(Webinar)はWeb上で行うセミナーで、基本的に「Zoom」などの画面共有ツールを利用します。配信方法はライブと録画の2通りがあります。特にライブではチャット機能なども用いて、リアルセミナーに近いコミュニケーションが、参加者との間で可能です。
ウェビナー運営は、代行会社を利用することも有効です。本記事ではまず、自社運営・代行を問わず、ウェビナーを成功させるために重要な2点を説明し、その後、運営代行会社を選択する基準を示します。ぜひ参考にしてください。
配信環境を徹底整備
ウェビナーなら、参加者にとっても移動の時間・手間が省け、参加しやすいというメリットがあります。一方、Web上で行うため、セミナーの質や満足度が配信環境に左右されてしまいます。どんなに準備に時間をかけ、素晴らしい資料を用意しても、配信環境が安定していないとウェビナーの成功は望めません。途中で配信が中断したり、画面が固まったり、音声が途切れたりすると、せっかく参加してもらった視聴者に不快感を与えるリスクもあります。
こうした事態を避けるために、安定したネットワーク環境を準備し、予測される通信トラブルへの対応方法を決めておくことが必要です。また、マイクに周囲の騒音や雑音が入らないように、会議室など静かな場所で配信するべきです。自社内に適した場所がなければ、専用スタジオを借りることも検討しましょう。
「ゴール」を決め、集客施策もしっかりと
企業活動の一環としては、ウェビナー開催の目的やゴールを明確にしておくことが重要です。「見込み客の獲得か・クロージングまで進めるのか」、そういった目的やゴールが定まれば、ウェビナーの構成も決まり、参加者へのアフターフォロー方法なども決まります。
例えば商品やサービスの購入を目指すなら、参加者目線でその魅力をしっかり伝え、購入意欲を刺激しなければなりません。事前に目的やターゲットに適した集客を行う必要もあるでしょう。ウェビナー開催後、参加者へのアンケートを取るなどアフターサポートを実施しつつ、商品・サービス購入へ誘導していけるかどうかも、あらかじめ検討します。
ウェビナー運営の代行会社を選ぶには?
ウェビナーを成功させるには、最低限、上記のような点に注意しなければなりません。安心できる環境でウェビナー開催を行うには、やはり運営について、サポートや代行をしてもらうことをおすすめします。
ここからは、「どうやってウェビナー運営の代行会社を選べばよいか」、そのポイントを解説します。
サポート範囲を確認する
どんなサポートや代行をしてくれるかは、代行会社によって異なるため、事前にサービス内容とサポート範囲をしっかり確認する必要があります。会社によっては10,000人規模のウェビナーができたり、ライブチャットの記録やウェビナー中の質疑応答が可能だったり、常駐スタッフに運営の進め方や演出を相談できたりします。そのほかにエントリー用の申し込みフォームの作成やリマインドメールの一斉送信、ウェビナー終了後のアンケート作成まで代行してくれるところも。
ただし、ウェビナー運営全般を完全に委託すると、代行会社任せになり、いつまでも自社で運営できるようになりません。必要なサポートや代行を利用しつつ、ウェビナー開催の経験値を高めていくことをおすすめします。前述した通り、ウェビナー開催の目的とゴールをきちんと定め、目指すゴールへリードしてくれる、十分なサポート範囲を持つ代行会社を選ぶことが重要です。
専用の配信ルーム・スタジオを有しているか
自社でウェビナー開催の経験がない場合は、スタジオなどの専用配信スペースを持つ代行会社をおすすめします。代行会社に配信スペースが整っていれば、自社で設備を用意せずに手軽にウェビナー開催ができます。専用配信ルームやスタジオを選ぶ際は以下の点をチェックしましょう。
アクセス
自社以外のスタジオでウェビナーを開催する場合、機材を移動させなければなりません。手間と負担を抑えるには、「自社からのアクセスが良好、かつ、自社となるべく近いこと」がポイントです。
配信設備と専門スタッフ
配信環境を安定させるには、有線ネットワークが完備されているか、また、スタジオなどの配信スペースにライブ配信専用の電子機器をそろえているかをチェックします。配信サポートをしてくれる専門スタッフが常駐していることもポイントです。
照明設備
照明設備は動画のクオリティに直結するため、しっかり撮影した動画だと意識付けるには照明設備に気を配りましょう。配信サポートだけでなく、照明や音響の専門スタッフが常駐しているかもチェックします。
ただ、ウェビナーの経験が浅い場合は、いきなり本格的な環境で配信するよりも、会議室のような環境から配信に慣れていくほうが望ましいでしょう。
ビジネスとしての動画配信・制作に実績があるか
ウェビナーをビジネスツールとして活用するには、マーケティングに効果的な動画制作のスキルや制作実績を持つ代行会社に依頼することが重要です。
ウェビナーは目的に合わせたゴールを設定し、集客も行わなければなりません。そのため、自社のウェビナー開催意図を理解し、ゴールを目指した運営をしてくれる代行会社かを確認することが必要です。「これまでどのくらいビジネス用の動画制作の実績があるのか」をチェックすることも有効でしょう。
まとめ
ウェビナーを成功させるには、安定した配信環境を整え、目的やゴールを明確に設定し、集客もしっかり行うことが必要です。ウェビナーの運営代行会社を選ぶ際のポイントは、サポート範囲や、専用配信ルーム・スタジオの有無、そしてこれまでの実績です。
「ヒューマンセントリックス」は企業VPやセミナー用動画をはじめ、さまざまなビジネス用動画を制作の実績が豊富。ウェビナー運営のサポート力にも期待していただけるでしょう。
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