近年、マーケティング活動に動画を取り入れる企業が増えています。動画コンテンツの活用は、リードの獲得やコンバージョン率の向上に有用です。本記事では、動画制作と効果検証を円滑化するプラットフォーム「Vidyard」の特徴と、導入により期待できるメリットを紹介します。企業の競争優位性を高めるには、配信する動画を意義あるものへと変えていく必要があります。
Vidyardは動画マーケティングプラットフォームのこと
Vidyardは、マーケティング活動に特化した動画プラットフォームです。「ビジネス向けの動画コンテンツ制作」を主軸に事業展開する、カナダのマーケティングソフト会社が開発・運用しており、企業の収益化を支援する多彩な機能を備えています。例えば「コンバージョンに結びついた動画」や「ユーザーがどの動画を閲覧したか」を特定する機能により、戦略的なマーケティング活動を可能にします。
顧客との関係性をマネジメントするCRM、マーケティング活動の自動化を実現するMAと連携できるのもVidyardの特徴です。ユーザーに対してより最適な情報を提供できるようになれば、自然な流れで顧客化していけるでしょう。
Google Chromeの拡張機能としてVidyardを追加できるため、スムーズに導入できる点も魅力です。動画に詳しくないユーザーでもVidyardのエディターを使用すれば、スムーズに動画を作成できます。パソコンで編集した動画をすぐにメールへ添付できるため、動画制作の効率化も実現します。ただ、Vidyardの公式サイトは日本語未対応となっているため、必要に応じてGoogle翻訳なども活用しながら使用してください。
近年はリモートワークの普及も影響し、営業やマーケティング活動に動画を採用する企業が増大しています。Vidyardを適切に用いることで、他社の一歩先を行く動画マーケティングを目指してください。
Vidyardのリアルタイム分析
Vidyardにはいくつかのプランが用意されていますが、どのプランも無制限のホスティングサービスを利用できます。Vidyardの強みは、「顧客のインサイトをリアルタイムに特定・分析する機能」です。
例えば、自社でYouTubeを活用しているとしましょう。この場合、ユーザーが「この企業の動画を見たい」と思った場合は、いったん自社サイトを離れ、YouTubeへ見に行く必要があります。この状況では、リアルタイムに顧客インサイトを把握するのは困難であり、ユーザーの途中離脱リスクも伴います。この点Vidyardであれば、YouTubeにアップロードした動画を、自社サイト内でシームレスに配信可能です。この方式によって、顧客インサイトを格段に把握しやすくなります。
また、コンバージョンへ直結する「CTAリンクのクリック数」をはじめ、「動画を視聴しているユーザーの位置情報」「使用デバイスの種類」などまで特定できるため、マーケティング活動の最適化が図れます。YouTube以外にもFacebookやTwitter、メールなど多様なチャネルからシームレスに配信して、より多くのリーチを狙うことも可能です。
Vidyardを使う5つのメリット
Vidyardは、マーケティング活動に役立つ多彩な機能を備えています。近年、多くの企業が取り入れている動画マーケティングですが、より多くの成功につなげていくには、「データに基づいた戦略立案」が不可欠です。マーケティング活動に特化したVidyardならではの特徴を理解し、多くのメリットを享受できるようにしましょう。
動画を簡単に作成し、ユーザーに合わせてパーソナライズもできる
通常、動画を制作する際には、さまざまな機材を購入するためのコストが必要です。撮影後の編集作業も含めると、撮影から配信までには多くの工程が必要となるため、リソース不足を引き起こす恐れも否めません。Vidyardであれば、Google Chromeの拡張機能やスマホアプリから簡単に撮影が行えます。
また、オープニング画像を挿入したり、複数のセクションに区切ったりするなど、動画制作に詳しくないユーザーでもスムーズに編集作業を実行できます。Vidyardのエディター機能は、専門的な知識を必要としません。パーソナライズ機能を活用すれば、リードの名前やブランド名を簡単に動画へ埋め込めます。見込み顧客に対して付加価値のある動画配信が可能になれば、信頼関係を円滑に構築できるようになります。
広告なしで利用できる
Vidyardを活用した動画配信は、広告が表示されないのも大きなメリットです。YouTubeを利用した動画配信では、視聴者の行動履歴に基づいた広告が表示されます。広告の表示は、視聴者の集中力を妨げる要因にもなるため、リードの途中離脱につながる恐れもあるでしょう。
Vidyardは、Webサイトに埋め込んだ動画をクリックすることで、直接YouTubeにアップロードした動画へと遷移する仕組みになっています。特に、マーケティング活動としてYouTubeを活用している企業にとって、手頃な価格で広告を表示することなく利用できるVidyardは、ROIの向上とともに効率的なマーケティング活動を実現に導くツールです。
リアルタイムでのアクセス解析が可能
インバウンドマーケティングの強化に有用なHubSpotの機能と連携することにより、視聴者ごとのエンゲージメントを追跡できます。アクセス解析に基づいたリードのセグメント化により、最適なアプローチを実行すれば、企業の競争力強化に結びつきます。
昨今、動画マーケティングを採用する企業が大幅に増加しています。そうした状況の中で、自社動画のコンバージョン率を向上させたいなら、「アクセス解析から視聴者の特性を掴み、効果の最大化を図ること」は欠かせません。
Vidyardには、ABテスト機能も搭載されています。リードに反応のよいサムネイル画像を把握して、根拠に基づいた改善を繰り返していけば、動画コンテンツのROI向上が期待できます。
なお、最近では動画による付加価値の提供が重要視されています。したがって、リアルタイムな分析を可能にするツールを導入することで、顧客のニーズにより適切に応える動画コンテンツを制作する必要が高まっていくと考えられています。
CTAのカスタマイズができる
リードを誘導するCTAのカスタマイズが簡単に行えるのもメリットのひとつです。Vidyardでは、動画内の任意のポイントにお問い合わせフォームを挿入できます。この機能を用いて、動画に組み込む形式でお問い合わせフォームを表示すれば、視聴者の離脱防止効果が期待できます。企業の目的にあわせて「より詳しく知りたい」などのCTAボタンを動画の最後に挿入するなど、視聴者目線で工夫してみるとよいでしょう。
動画からランディングページへスムーズに遷移できれば、動画だけでは伝えきれない多くの情報をリードに伝えられます。Vidyardは、動画の視聴から直接コンバージョンを狙う企業にとって、非常に心強いツールです。
SEO改善の効果もある
Vidyardを使ってアップロードした動画は、自動的な書き起こしによりスクリプトが生成されるため、Webサイトに埋め込むことによりSEOの改善が図れます。また、「動画の概要となるトランスクリプトやXMLサイトマップを作成してから、設定したプラットフォームに動画配信する機能」など、より多くのリードにリーチするための多彩な機能が備わっています。
一般に、自社ターゲットに適したリードを集めるためにも、SEO対策は重要です。動画を含んだSEO対策を徹底していくことは、現代の市場で勝ち残っていく明確な筋道の1つです。
Vidyardの料金プラン
Vidyardの料金プランは、個人向けに用意された「無料プラン」「プロプラン」、組織や企業での利用に適した「チームプラン」「ビジネスプラン」から選択できるようになっています。
プランにより利用できる機能には違いがあります。個人での動画制作やSNSのシェアの利用に適しているのは無料プランです。プロプランは「1か月あたり15ドル」で使用でき、顧客やチームのメンバーとコミュニケーションを図る目的での利用に向いています。
3人以上のチームでVidyardを使う場合には、1か月あたり300ドルとなるチームプランの登録が必要です。チームプランでは、営業やマーケティング戦略に有用な動画分析機能が活用できます。5人以上で利用する際のビジネスプランでは、1か月あたり1,250ドルで Vidyardの多彩な機能が活用できます。積極的な動画マーケティングを行う企業に適したプランです。
Vidyardの価格はこちらまとめ
Vidyardは、手頃な価格で利用できる動画マーケティングプラットフォームです。リアルタイムでのアクセス解析や、動画初心者でも簡単に撮影・編集が行えるなど、多彩な機能を搭載しています。ただし、Vidyardの公式サイトは日本語に対応していないため、慣れるまでには戸惑うケースも考えられますが、翻訳機能をうまく利用しながら活用していきましょう。
ヒューマンセントリックスでは、動画マーケティング施策や動画の制作・配信に関する無料相談を受け付けています。企業のニーズに最適なプラットフォームの提案も行っているので、「動画マーケティングの効果をより高めていきたい」と考えているなら、ぜひお問い合わせください。
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